群青色「ええ。木曜日ホットヨガの体験レッスンをしたいんですけど。はい、はい」
ピロロロロ
群青色「すみません。また後でかけ直します」
ピッ
群青色「はい。こちらキャバレンジャー」
ブルー『大変だ、群青色！』
群青色「どうしたの？ブルー」
ブルー『落ち着いて聞いてくれ。夜遊び戦隊キャバレンジャーが、解散になった！』
群青色「ええ～！それってどういうこと？」
ブルー『赤字が続いていたのに、粉飾決算して黒字計上していたのがバレて、解散になったんだよ！』
群青色「な、なんですって～～～～！！」

ナレーション「Ｙ．Ｓ．Ｋ．　『夜遊び戦隊キャバレンジャー』酔ったハートで熱く戦う３人の戦士たち。彼らの任務は、キャバクラ嬢にしつこく絡む迷惑な客を成敗し、日本全国の歓楽街の平和を守ることである」

ブルー『明日には、正式発表があるらしい』
群青色「わ、わかった。とりあえずここで待ってるから、あとで詳しいこと教えてね」
ピッ
群青色「どうしよう･･･。どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう～～～！！　急に無職になったら、先月買ったワンピースと靴と美顔器のローンが払えないじゃな～い。就職活動シーズンはまだ先だしー。と、『とらばーゆ』でも買ってこようかな！」
ガチャ
レッド「どうした、群青色。そんなに慌てて」
群青色「あ、レッド。これが落ち着いていられる？私たちまだ任務の途中なのに、いきなり解散だなんて･･･」
レッド「解散？？何がだ」
群青色「夜遊び戦隊キャバレンジャーがです！ほんとはずっと赤字だったって。だから、私･･･」
ブルー「へっへ～。嘘だよ、群青色」
群青色「ブルー！！」
ブルー「群青色が任務をさぼって、ホットヨガの予約なんかしてるから、こらしめたのさ」
群青色「うそぉ。ひどーい」
ブルー「うん。だって今日は･･･」
レッド「エイプリルフールか」
ブルー「ふふん」
群青色「もう！今時エイプリルフールに嘘つく人なんていないわよ」
レッド「あれ？確か群青色は毎年この日に嘘メールを送ってきてるような･･･」
群青色「どき」
ブルー「へぇ～。どんな？」
レッド『私、ついに結婚することになったの！』
ブルー「あはははは･･･。それ随分痛い嘘だね」
群青色「ほ、ほっといてよ！」
ピーピーピーピー
【ヤノデビルが都立前の八の坊に現れた。すぐに現場に急行せよ！】
ブルー「八の坊ってラーメン屋さんじゃないのかな」
レッド「たぶん、アフターにでも寄ったんだろう。行くぞ、2人とも」
ブルー・群青色『了解！』
ズルルル。ズルッ。
ヤノデビル「えへ。どお？おいしい？」
女の子「ううーん、スープやきそばなんて始めて食べたわ」
ヤノデビル「これね、作るのめんどーくさいから、すぐ断られれちゃうんだよね。でもね、今日は僕と一緒だから特別に作ってもらえたんだよね～、えへへへへ。わかるね～、だからちょっとだけ触らせてくれるかな～」
女の子「ええー」
ヤノデビル「ね～、ちょっとだけ。ちょっとだけだから～」
女の子「いや、いや、やめて～～」
レッド「そこまでだ。矢野デビル」
ヤノデビル「お前達は･･･キャバレンジャー」
♪『キャバレンジャーのテーマ』
レッド「とー。明朗会計ごきげんよろしく。キャバレッド！」
ブルー「営業電話が来ても、本気にはなりません。キャバブルー！」
群青色「同伴するなら、しゃぶしゃぶかお寿司にしてね。キャバ群青色！」
レッド「3人揃って」
3人『夜遊び戦隊キャバレンジャー！！』
ヤノデビル「うむむむむ。またしても、キャバレンジャー。小癪な！」
レッド「ヤノデビル。今日こそ、お前を倒す」
ヤノデビル「ほっほぅ。やれるものなら、やってみろ」
レッド「いくぞ。本日初お披露目の必殺技。”ゥリキカイザ―――　Ｚ”」
どっかーん。どかーん･･･。
群青色「･･･はっ！ヤノデビルが消えた！？」
ブルー「っ･･･ほんとだ。陰も形もない」
ヤノデビル「ふはっはっはっは。ひっかかったな、キャバレンジャー。私もな、新たな技”クローンＱ”を身につけたのだ。そこにいた私は、私であって私ではない。実態を持たないクローンデビルなのだ」
ブルー・群青色『なにっ！？』
ヤノデビル「ふっふっふっふ。どうかな諸君、私を捕まえることができるかな～？　ではまた会おう。さらばだ！　はっはっはっは！」

ナレーション「恐るべき技”クローンＱ”　さらなる困難に立ち向かう3人は、繁華街の平和を守ることができるのか？　頑張れ、キャバレンジャー。戦え、夜遊び戦隊キャバレンジャー！！」

　　　キャスト
キャバレッド･･･内藤寛
キャバブルー･･･高橋直純
キャバ群青色･･･豊嶋真千子
矢野デビル＆ナレーション･･･ミンキー・ヤス
（敬称略）